回盲弁症候群case11.2

今日は、回盲弁の問題についてお話します。この方(50代男性)は、先週の週末と今朝に、夜中の3時〜明け方にかけて右下腹部もしくは脇腹の奥の方に嫌な鈍痛を覚えたそうです。起きてしばらく椅子に座っていたら痛みが落ち着いたようですが、内臓の問題かと心配して来院されました。

 

 

明け方に起こる右下腹部奥の痛みは回盲弁!?

 

まず鈍痛があった付近の下腹部を触診していくと確かに筋肉が張っているような感じと、腸にガスがたまっているような様子が見られました。またその部分に関連する筋肉では、下腹部の筋肉である腸腰筋に筋力低下が見られ、回盲弁(小腸と大腸の間の弁で逆流を防いでいる)がゆるんで開いてしまっている状態があったのです。その他、腹筋群の弱化や、股関節の機能障害、また骨盤、腰椎に関節機能障害も見られました。

 

治療では、回盲弁に関わるリンパのポイントにまず刺激を加えて、その後同じく関連する頭蓋骨に対してアプローチしました。また回盲弁に対しても直接お腹にコンタクトして回盲弁がしっかり閉じるように下腹部を下から押し上げるようにしました。そうすることで、下腹部の筋肉である腸腰筋も力が入るようになり、骨盤の状態も改善しました。後は、腹筋群や股関節の動き、その他もう少し残っている骨盤の捻れ、回盲弁に関わる腰の関節などを全て治療して、終了です。治療後に、回盲弁の詳しいお話をすると納得されていました。また症状が出た前の日には、両日ともにお肉をたくさん食べていて、お腹が張っている感じがあったということでした。

 

今日のpoint

今回の下腹部の痛みの原因は「食事によって消化不良が起き、腸内ガスが溜まったことで回盲弁の問題が起きてしまったこと」でした〜。

回盲弁症候群の症状には、動悸、心臓の粗動、活動時の胸部痛、偽性メニエール症候群、片頭痛、就下性浮腫、右肩の痛み(滑液包炎に類似する)、首のこり、めまい(午後に起こりやすい)、耳鳴り、吐き気、失神、偽性副鼻腔感染症、急激な口の渇き、目の下のくま、全身の痛みが挙げられますが、中には腰痛や下腹部痛もある方がいます。また特に朝の調子の悪さは回盲弁症候群では典型的に見られるものです。

回盲弁自体は、小腸と大腸に間に存在する逆流を防ぐ弁ですが、その機能が低下してしまうと、大腸からのバクテリアや不純物が逆流し、それを小腸が再吸収することで肝臓負担、その後全身へ毒物による症状が起こるといったものです。原因には、季節の変わり目に起こる体調不良やストレスによる副腎機能低下症、胃酸分泌低下による腸内の酸アルカリバランスの不均衡、腸内細菌のアンバランスとカンジダ菌の繁殖、腸内ガスの膨満、自律神経(交感神経と副交感神経)のアンバランスなどが挙げられますが、この方の場合、お肉を食べたことによる消化不良、腸内ガスの発生が問題になっているケースでした。不思議とこの回盲弁による問題は、病院では診断されないのですが、とても良く検出される症状でもあります。思い当たる方は、是非一度ご相談ください。

 

K.K.

 

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