今日は、産後に骨盤の痛みや股関節の固さを感じていた30代の女性を紹介します。

 

 

産後の副腎疲労とホルモンバランス

この方は、3年前にスノーボードで尾骨をぶつけて以来、尾骨がたまに痛むという経歴があり、今回出産時にその尾骨に赤ちゃんがひっかかったことで帝王切開となってしまったというめずらしいケースでした。産後(出産は半年前)からは尾骨の痛みを我慢したりすることで前かがみの姿勢が多くなり、骨盤全体の痛みや腰の骨上に痛みがあるとのこと。また股関節の動きも固くなったような気がしているようです。

検査していくと、左の骨盤関節上に圧痛があり、不安定な感じがありました。また股関節の動きが両側とも固く、内転筋(股を閉じる筋肉)が弱化しており、恥骨の捻れも見つかったのです。恥骨の捻れは仙骨や尾骨の痛みも作ります。その他、副腎機能低下も見られ、ホルモン分泌過剰により、靱帯の支持性が落ちる状態にありました。

 

腰の骨の圧痛は、腰椎の動きの悪さからきていたので、それに関しては通常治療で。その他骨盤は不安定だったので、あまり大きな刺激は入れずに、ホルモンの調整をするような治療を行いました。主に下垂体(ホルモン分泌の中枢)に関わる顎や頭蓋骨の調整を行い、副腎と関連する背骨の関節の治療。そして最後に股関節の動きの悪さを作り出している恥骨の捻れを治す治療をしました。

 

治療後は大分、腰の重たさがとれ、スッキリしたようです。

しばらくは骨盤ベルトをしてもらうよう指導し、また副腎に負担をかけない生活(ストレス及び食生活)を心がけてもらうようにしました。

 

 

今日のpoint

今回の骨盤の痛みと股関節の固さの原因は、「副腎疲労により骨盤関節が不安定になったことと、恥骨の捻れで股関節の動きが悪くなってしまったこと」でした〜。

出産前後に分泌されるリラキシンというホルモンにより、骨盤周りの靱帯は一時的に緩みます。リラキシンは産後半年を過ぎると大体おさまると言われていますが、この方の場合はもう半年たっていたので、他の原因を考えました。同じく産後に良くみられる副腎疲労の状態でしょうか。この状態においても過剰なホルモンが靱帯の不安定性をつくることがあります。出産は女性にとって非常に大きな身体へのストレスになるとともに、食生活なども乱れ、身体の状態も大きく変化します。また慣れない子育てで疲れの溜まる時期でもあるので、副腎のケアは必須になるのですね。

 

 

K.K.

 

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