今日は、肩の痛みのケースをお話していきます。

この方(70代女性)はしばらく前から左肩に動かしずらさがあったものの酷くはなかったのですが、今回来院時には、肩が90度以上上がらない状態でした。お話を聞いてみると、思い当たるのは雪かきをしたこと、布団を押し入れの高いところに入れたことだそう。痛みは肩の前面にあり、ズシンと重い感じと夜寝返り時の痛みがあるということでした。

 

 

二の腕の筋肉の腱が脱臼する!?

まず肩の可動域をチェックしていくと、肩を前方から持ち上げていくとそれなりに上がりましたが、横から上げていくような状態だと90度くらいで痛みがあり、上がらない状態でした。肩の前方が痛いとのことだったので、肩周りを触診してみると確かに肩の前方に圧痛があり、ちょうど二の腕の筋肉の上部で腱(筋肉が骨に付着する部分)が通る溝の部分だったのです。

次に二の腕の筋肉の筋力検査をしていくと、筋力低下があり、特に腱の部分に関わる繊維が弱化していることがわかりました。そこで腱を内側や外側にずらすように押して再度チェックしたところ外側に抑えた時にしっかりと筋力が発揮できたのです。その他、肩周りの筋肉はかなりバランスが崩れていました。肩を覆う筋肉や肩甲骨を動かしていく筋肉は硬くなって働きが悪くなっていましたし、脇の下から背中の筋肉にかけては非常に緊張していました。

 

治療では、二の腕の筋肉の硬くなっている部分をしっかり取り除き、その後肩の前方部で二等筋の腱を筋力が安定する外側に押さえ、肩をゆっくり動かすようにまわしていきます。この治療で肩の可動域が増えてきました。その後肩甲骨に関わる筋肉の治療、そして脇から背中にかけての筋肉にたいする筋膜(筋肉を覆う膜)治療を行いました。さらに肩の動きに関わる鎖骨にもしっかりアプローチしていきました。

治療後は、肩の痛みと重さが大分やわらぎ、肩の可動域も増えたのでご本人も大変喜ばれていました。その後4回の治療で以前の状態にまで回復することができました。

 

 

今日のpoint

今回の肩の痛みの原因は、「普段慣れない作業やとっさの動作で肩に関わる腱の部分を痛めて(脱臼して)しまったこと」でした〜。

こういったケースは肩の前方に痛みがある場合や肩が上がらない場合などでよく見られます。ほおっておくと肩全体の筋バランスがかなり悪くなってしまうので、早めに治療を受けることをお勧めします。この方は、定期的に来院されている方で、今回もすぐに来院して頂いたので回復もスムーズでした。

 

K.K.

 

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