逆流性食道炎case8.2

今日は、逆流性食道炎そして食道裂孔ヘルニアのケースです。この方(30代男性)は、2ヶ月前、旅行中に暴飲暴食をしたことから、胃もたれを感じ、その後逆流性食道炎を発症してしまったということでした。症状は、腹部膨満感と舌のピリピリした感じがあり、お医者さんで胃カメラを撮った時には食道裂孔ヘルニアと診断されたそうです。その後、食道炎自体は良くなってきましたが、油っぽいものや甘いもの、消化に悪いもの、麺類などを摂ると舌のピリピリする感覚があり、なかなか改善しないので、食道裂孔ヘルニアを治したいとのことで当院に来院されました。また初めに症状が起こった当時は、部署の異動に伴う飲み会などが続いていたとのことです。

 

 

逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニアが糖質過剰の食事で起こっていた!?

 

まずお身体をチェックしていくと逆流性食道炎の時によく見られる、胃の上部の張り感、そして横隔膜部の痛み、左肩の張りなどが顕著でした。また副腎や肝臓などの臓器に負担がかかっていることがわかったのです(ストレスや糖質過剰の食生活による)。その他、胃酸分泌低下の兆候である側頭骨の問題、顎関節部のアンバランスなど胃の機能が落ちていることなどもわかりました。逆流性食道炎が起こるケースとしては、一般的には暴飲暴食や胃酸過多、ストレス、遺伝的なものなどが挙げられますが、最近とても多いのは、合わない食材を摂ること(食物アレルギー/不耐症)や糖質(炭水化物)過剰摂取による消化不良によって胃に長時間の負荷がかかったことが原因になっている場合がとても多いです。これはお医者さんでは全く診断されないことだと思います。この方もカイロプラクティックのシュガーテスト(砂糖を口に入れて筋力検査を行なう)では、陽性が出ており糖質が過剰になっていたことがわかりました。

治療自体は、胃の機能をアップするリンパのポイント、背骨の関節治療、そして同様に副腎や肝臓に対してもアプローチしました。食道裂孔ヘルニアは、胃の上部が食道の方にせり出してしまうことを言います。もちろん遺伝的にこの部位の括約筋や横隔膜部の変形が原因になっていることもありますが、多くは長時間の胃の負荷により胃自体の膨満、そして横隔膜部への下からの圧迫、横隔膜や食道括約筋の筋力低下などが原因になります。治療では食道部から胃の上部を下に押し下げるようにしながら、咳込んでもらうことで、胃を引き下げるようなことを行なっていきます。今回のケースでも食道と胃の境に優しくコンタクトし、胃と食道をストレッチするように治療を行なっていきました。また食道括約筋、横隔膜などに関与する筋肉バランスなどについてもケアします。そして最後に側頭骨や顎関節部(胃の機能や胃酸分泌に関わる)にアプローチし、治療終了です。この方は、私のblogを読んで頂いていたので、胃酸を抑えるようなお医者さんのお薬は早目の段階でやめていたのが功を奏して、胃の機能が回復するのが早く、3回の治療で大分舌のピリピリ感、膨満感がなくなり、食事をしてもほぼ気にならなくなるぐらいまで回復しました。また糖質過剰(お酒も含む)の生活を改善してもらえるように、食事の摂り方のアドバイスはしっかりさせて頂きました^^。

 

 

今日のpoint

今回の逆流性食道炎/食道裂孔ヘルニアの原因は、「飲み会が続いたことや暴飲暴食によって胃での消化不良が続き、胃で長時間食べ物が留まることによって胃酸が逆流したこと、また胃の負荷による胃の膨満により食道部を圧迫したこと」でした。

私のクリニックには、逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアの患者さんがたくさんいらっしゃるのですが、ほとんどの方がお医者さんに行っても良くなっていない方です。そして、そういう方のほとんどがお医者さんの言うような原因とは違う原因で症状を引き起こしています。もちろん全体の10%程は生まれつきの構造上の問題で起こっているケースもありますが、80%以上のケースで食物アレルギー/不耐症、そして糖質過剰による消化不良が関わっています。小麦のグルテン過敏症の80%以上が逆流性食道炎を併発するといったことからもこれはよくわかりますね。またこういった状態の場合は、胃での消化不良が原因なので、お医者さんでもらう胃酸を抑える薬を飲むと症状は改善しないばかりか、胃酸の低下によるさらなる消化不良が起こり、症状が長引くことにつながります。特に2〜3ヶ月程、胃酸を止める薬であるH2ブロッカーやプロトンポンプ阻害薬などを飲んでいる場合、薬による2次的な影響により胃での消化不良が起こり、胃酸が自分で分泌出来なくなることによる栄養吸収障害、さらには栄養吸収低下による体調不良などが起こっているケースが多くみられます。私はこういった胃酸を止める薬については本当に疑問があります。もちろん胃炎や潰瘍がある場合は、必要なケースもありますが、こういった薬によって起こらなくても良かった体調不良に悩まされている方に多くお会いしているので、すぐにこういう薬を飲むことに対してとても危惧しています。アメリカの有名な栄養学者もすぐに胃酸を抑える薬を出すことに警鐘を鳴らしています。それは何より胃酸が、みなさんの身体を作る栄養を吸収するのに一番といって良いほど大事な役割を果たしていることがわかっているからですね。胃酸が分泌されなければ、女性にとって大事な鉄分やビタミンB(特にB12)の吸収が落ち、骨に大事なカルシウムの吸収率も落ちます。その他の栄養素も同様です。お医者さんから出される薬を飲んでいてもなかなか改善しない場合、そのままお医者さんの言うことを鵜呑みにせずに、是非一度考えてみてほしいと思います。当院ではこういったことに対しての専門的な知識と栄養学を通して、その方に合わせた最適な食事相談も行なっております。逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニアでお困りの方は是非一度ご相談くださいね^^。

 

K.K.

 

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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘル
スケアです。
みなさんに知られているような筋肉骨格系の治療はもちろん、カイロの中の一つの学問
アプライドキネシオロジーでは、自律神経や内臓、ホルモン、神経、栄養のアンバラン
スをチェックし、それに対する治療を行うことができます。
アメリカではまさしくプライマリーケアとして認められ、準医師として統合医療の一翼
を担っています。

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