Contents
さて今日からまた「椎間板ヘルニア」のテーマを数回お届けしたいと思います。
今日は「椎間板ヘルニアとカイロプラクティック」です。
椎間板ヘルニアにカイロプラクティックは有効か!?
椎間板ヘルニアで、手術が必要な重症なケース(持続的で和らぐことのない強い痛み、神経欠損の増大、膀胱や腸の症状がある、馬尾症候群)以外では、カイロプラクティックの施術はとても有効です。
椎間板の損傷には、進行度合によって4つのタイプがあります。
1.椎間板膨隆 protrusion
線維輪は破れておらず、椎間板が後方に隆起するもの
2.椎間板突出 prolapsed
膨隆が大きくなり、線維輪の最外層のみが髄核をおおっている
3.椎間板脱出 prolapsed
線維輪が破れ、髄核の一部組織が飛び出て、硬膜外腔(脊髄神経のある)に進入している
4.椎間板分離脱出 sequestration
髄核が線維輪から分離脱出し、椎間板分離片を形成している
進行状態が、1や2の場合はカイロプラクティックのマニピュレーション(カイロプラクティックの手技)が最適なケースです。また3の場合もより高度な診断やマネジメントが必要になりますが、カイロプラクティックケアは有効でしょう。4はめずらしいケースですが、この場合はカイロプラクティックケアでは難しく、手術で取り除くこともあります。
カイロプラクターのMathewとYatesはマニピュレーションによる施術の前後に、硬膜外造影法を用いて、椎間板突出の大きさが減少したことを証明しています。
またCoxは椎間板膨隆に対する施術として、伸展(反らす)と伸延(伸ばす)を用いたマニピュレーションを推奨しており、このマニピュレーションによって椎間板はその中心位を椎間板の繊維内に戻し、痛みに敏感な椎間板繊維に対する刺激が減少すると述べています。
私は、変性が進んでいる場合、構造的にもとに戻すことが可能かどうかには少し疑問ですが、マニピュレーションによって運動機能を改善させ、椎間板の健康を取り戻すことはできるのではないかと思っています。私自身、椎間板ヘルニアのクライアントさんを施術して改善しているケースは数多く、カイロプラクティックケアの有効性を実感しています。
椎間板ヘルニアに対するカイロプラクティックの検査と施術
MRIの画像があるとかなり助けになりますが、ない場合もヘルニアの痛みの特徴や痛みの増悪する体勢、楽になる体勢などが当てはまる場合、ヘルニアの検査をしていきます。
大抵の場合、まずどのレベルで問題が起きているかをチェックします。
椎間板ヘルニアのある部位により、下肢痛の出ている範囲や皮膚感覚が異なり、問題部位を診断する上で筋力検査も助けになります。
足首を上や下に折り曲げる力や親指を上に持ち上げる力が入るかどうかで問題が起こっているレベルを確認できます。また場合によっては多レベルに問題が生じている場合もあります。
椎間板が変性すると、そのレベルの椎間関節(背骨の関節)の関節包が緩くなり、サブラクセーションが起こる場合も多くなります。また椎間板の問題が起こる前、もしくはそれと同時進行で関節のサブラクセーションが起こっている場合もあります。
サブラクセーションがあると、その関節および椎間板の動きはなくなり、柔軟性は低下していきます。柔軟性や周囲の動きが失われてしまうと、椎間板も押しつぶされるだけで、なかなか回復できないのです。
カイロプラクティックの施術では椎間板の問題のあるレベル、またはその上下の関節部にサブラクセーションがないかをチェックし、それをしっかり取り除くことを最優先に行います。
施術の初期段階では、なるべく足の痛みや腰痛がやわらぐ方へ関節を動かすようにケアしていきます。また大抵の場合、腰を沿ったり伸ばすことで楽になることが多いので、施術の際にはその方向も意識していきます。専門のベットを用いて、楽な方向へ牽引をする時もあります。
また腰の筋肉のバランスも重要なポイントでしょう。腰に関わる筋肉、腹筋や背筋、下腹部の筋肉、お尻の筋肉のバランスが保たれていないと、腰に負担をかける原因になります。このバランスも施術で重点が置かれる部分です。
そしてほとんどの腰痛でもそうですが、とくに椎間板ヘルニアのクライアントさんの場合は、自宅での運動が必須になります。運動が改善を早める手助けをしてくれるのです。
次回はその運動のお話です。
Information
Written by
小菅一憲
Bachelor of Applied Science
Bachelor of Chiropractic Science
AK Practitioner
国際基準のカイロプラクター
アプライドキネシオロジスト
健康栄養指導士
野菜ソムリエ
私は・・・
原因のわからない不調に悩んでいる人を助けたい。
本当に健康になった時の素晴らしさを実感してもらいたい。
食と栄養についての正しい情報を発信し、未来の元気な子供につなげたい。
そんな想いから、サロン運営とblogでの情報発信を行っています。
▷ profile
詳しいプロフィールはこちら^^。
Where is Clinic?
CHIROPRATICA
副腎疲労専門カイロプラクティック
東京都港区麻布十番2-18-4 テンポイントビル102
03-6809-6155
最寄り駅:都営大江戸線 or 南北線 麻布十番駅(徒歩1分)
サロンの場所や施術内容を知りたい方はこちらをご覧になってください^^。
Contact us
カイロプラクティックケアを希望する方
何かわからない不調で悩んでいる方
副腎疲労の症状に当てはまる方
食事や栄養の相談がしたい方
などなど・・・
当サロンにはどこに行っても、良くならない不調を抱えた方がたくさんいらっしゃいます。
お身体を見れば、その方の問題が筋肉骨格系から起こっているのか栄養のアンバランスから起こっているのかすぐにわかります。
みなさまが本当に健康的で幸せな毎日が送れるように、健康のプロフェッショナルとして、質の高い施術を提供します。
初めてのご予約はこちらより↓
是非、お気軽にご相談くださいね。
What is Chiropractic?
カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の施術をするアメリカ生まれのヘルスケアです。
みなさんに知られているような筋肉骨格系の施術はもちろん、カイロプラクティックの中の一つの学問アプライドキネシオロジー (AK)では、自律神経や内臓、ホルモン、神経、栄養のアンバランスをチェックし、それに対する施術を行うことができます。
アメリカではまさしくプライマリーケアとして認められています。
カイロプラティカは、日本では唯一の副腎疲労専門カイロプラクティックです。
また、クライアントさまのお身体に合わせた正しい栄養指導を行うことが出来る数少ないクリニックです。
アメリカやオーストラリアのAKのオフィスでは、サプリメントを使った栄養サポートは日常的に行われており、当サロンでもAKを使って身体の状態をチェックし、どの内臓器が弱っているか、どういった栄養素が必要であるかを判断することで、カイロプラクティック施術はもちろん、原因に沿った栄養指導を行っています。
Thank you for reading to the end.
1 comment
椎間板ヘルニア その6 「マッケンジーエクササイズ」 says:
7月 1, 2020
[…] www.chiropratica.jp椎間板ヘルニア その5 「椎間板ヘルニアとカイロプラクティック」 さて今日からまた「椎間板ヘルニア」のテーマを数回お届けしたいと思います。 今 […]