前回、手のしびれで紹介した「円回内筋症候群」の患者さんを紹介していきましょう。
シビレている側の腕が明らかに肥大していた
30代の男性の方ですが、2週間程前から、左手のシビレが出てきたということで来院されました。シビレは親指と人差指に強く、手のひらは少し出ているといいます。あまり思い当たる原因はなく、マッサージを受けた後からのような気もするそうな・・・。その他10年くらいデスクワークが続いており、ここ2年くらいは肩こりが頻繁にあるとのこと。
さて、シビレの患者さんにまず行うのが神経学検査。
神経学的な検査を行うと、頸部における神経根の問題はないことがわかりました。しかし正中神経(腕から手指までのつながる神経)を引き伸ばすようにするとシビレが強くなったのです。また左腕の筋肉の張りや盛り上がりが顕著に見られ、手首の関節や肘の関節の動きも悪くなっていました。
左腕の筋肉が明らかに肥大しており、それによる正中神経の圧迫(円回内筋症候群)であることがわかったので、まずその筋肉が付着している手首や肘の関節の動きをつけて筋肉に対する負担を減らすとともに、過緊張している筋肉を念入りに緩めていくようにアプローチしていきました。
この症状は、大抵腕を良く使う職業の方に見られるので、何か腕を頻繁に使うことはなかったか聞いてみると、ここ最近、仕事で80kgくらいする物を押していたそう。また考えてみるとその時、左腕には大分力が入っていたようです。
治療後はシビレの範囲が少なくなり、2回目来院時にはシビレは親指のみとなっていました。また仕事では、なるべく左腕を使う頻度を少なくしてもらうように言いました。
今日のpoint
今回の手のしびれの原因は、「仕事で重い荷物を押す作業をしていたことで、腕の筋肉が肥大し、筋肉の間を通る正中神経を圧迫したこと」でした~!
円回内筋という筋肉は、腕に力を入れたり、手首を回したりする動きでよく使う筋肉です。そしてその筋肉が過緊張、肥大することで、筋肉の間を通る神経を圧迫してしまう「円回内筋症候群」。とくにドライバーをよく使うお仕事や、工場での単純作業の方にみられること多いですが、どちらにしても腕を酷使した結果に起こる症状です。
仕事でも毎日の積み重ねでこういった症状につながることもあります。よく使う筋肉などは仕事後になるべくストレッチをすることで、予防していきましょう。
K.K.
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