今日から三大栄養素最後の「糖質」に入ります。
私にとっても一番大きなテーマかな^^。
さていってみましょう!

 

 

 

糖質とは?

3大栄養素の中の炭水化物は、糖質と食物繊維に分けられています。
糖質とは、炭素、水素、酸素の3つの元素が結合した化合物のことで人体のエネルギー源として重要な役割を担う栄養素です。
「炭水化物」というのは、この糖質とセルロースやペクチンなどの食物繊維を合わせた総称なのです。

糖質は1g当たり4kcalのエネルギーを発生し、他の栄養素(タンパク質は4kcal/g、脂質は9kcal/gのエネルギーを発生)からのものより優先的にエネルギー源として使われます。
1994年のデータでは、日本人は総エネルギーの約55%を糖質から摂っていますが、この割合は年々減ってきており、脂質から摂る割合が25.8%と増えているようですね。
1950年では糖質から約79%、脂質から7.7%だったことを考えると、大分食生活が変わったことが見てとれます。
ただ、現在では糖質の摂取量が減っているにも関わらず、糖質の摂りすぎによる問題が多々起きています。また糖質は肥満の最大の要因とされますが、一番の問題となるのは糖質の種類にあります。

 

糖質といわれて「甘み」を連想する人は多いのではないでしょうか?
砂糖(ショ糖)を1とすると、果物に含まれる果糖は1.5倍、ブドウ糖は0.5~0.7倍の甘みがあります。また同じ糖質でもでんぷんは甘く感じません。この違いは、水に溶けるかどうか、舌の甘味受容体に取り込まれやすいかどうかによって決まります。

 

甘味料の違い
ショ糖 :1.0
果糖  :1.25〜1.75
ブドウ糖:0.65〜0.75
麦芽糖 :0.33
乳糖  :0.16

 

 

 

糖質の種類

炭水化物(糖質)は大きくわけて「単糖類」「小糖類」「多糖類」の3つに分類されます。糖質の性質や特徴を持ち、これ以上「小さくできない」最小単位のものを「単糖類」と呼び、自然界で最も多いブドウ糖や果物に含まれる果糖などは「単糖類」です。単糖類は分子が小さく、水に溶けやすい、そしてほとんど甘みがあります。
また2つの単糖が結合したものを「二糖類」と呼んでいます。砂糖(ショ糖)がその代表格ですね。さらに単糖が3個から10個結合したものが「小糖類」。これらも単糖類と同じく水に溶けやすく、甘みがあります。
さらに単糖が多数(10個以上)つながったものを多糖類といいます。多糖類は穀類やイモ類、豆に含まれるでんぷん、肝臓に貯蔵されるグリコーゲンなどは多糖類の仲間です。多糖類は水に溶けるものと溶けないものがあり、甘みはありません。特徴としては、単糖類や小糖類は消化が早く甘みを感じますが、多糖類(でんぷんなど)は甘みがなく、糖のつながりを切るのに時間がかかるため、小糖類よりは消化に時間がかかります。また単糖類・小糖類は消化が早いため血糖値を急激にあげますが、多糖類は血糖値の上昇が単糖類よりはゆるやかで、エネルギー源としても長持ちします。
この血糖値を急激にあげるのが問題とされていて、単糖の数が少ないものを大量に摂取すると、急激に血糖値が上がり、その上昇した血糖値を下げるためインスリンが多く分泌され、インスリン過剰分泌により、肥満を引き起こしやすくなったり、インスリンを分泌する膵臓が疲弊し、低血糖症や糖尿病を引き起こす原因となることがあるのです。

他には、コンニャクのグルコマンナン、エビやカニの殻のキチンなどの多糖類は、消化・吸収されにくいので、難消化性多糖類あるいは食物繊維と言われます。

 

糖質の最も重要なことは、身体にとって一番利用しやすいエネルギー源だということです。とくに大食漢の脳のエネルギー源は血液中のブドウ糖と、ケトン体といわれる脂質ですが、現代の日本人の食生活では、ブドウ糖が主要なエネルギー源となっています。
1日に約120gのブドウ糖を消費し、必要な量の糖質が取れていないと集中力が低下したり、ひどい場合には意識を失うこともあります。
しかし、誤解が多いのがここで、「糖分は脳のエネルギー」ということで、「脳を働かせるためには糖分を摂取しなくてはならない」と考えている人が多いのです。
たしかに糖質は脳の大切なエネルギー源なのですが、それは食べ物で甘いものを摂るということではないのです。継続的に脳に栄養を送るには、血糖値を安定させる食べ方が重要になってきます。
このことがこのテーマでの一番話したいこと。
また後にじっくりお話していきますね。

 

さて。ここで糖の種類を改めて詳しく紹介しましょう。

 

 

単糖類
ブドウ糖(グルコース)
果糖(フルクトース)
ガラクトース
マンノース
フコース
キシロース
N-アセチルガラクトサミン
N-アセチルノイラミン酸
N-アセチルグルコサミン(キチン質)

清涼飲料水に含まれる果糖ブドウ糖液糖なども単糖類に属し、砂糖と同じ熱量があります。清涼飲料水は1缶に約20~30gものブドウ糖が入っていることもあります。これかなりの量です。

 

二糖類
ショ糖(ブドウ糖+果糖)・・・上白糖、三温糖、黒砂糖
麦芽糖(ブドウ糖+ブドウ糖)・・・水あめ
乳糖(ブドウ糖+ガラクトース)・・・母乳、牛乳、ヨーグルト、トマト、すいか
トレハロース(ブドウ糖+ブドウ糖)・・・人工甘味料(化学的に分子結合を変えたもの)

ショ糖はサトウキビやテンサイから作られています。

 

小糖類
オリゴ糖類(2~6糖)

オリゴ糖は腸内細菌の善玉菌のエサになり、増やしてくれる働きがあります。タマネギやゴボウ、母乳に多く含まれます。現在は多くが人工的に作られており、さまざまな加工食品に使用されています。甘さは砂糖の1/10しかありません。

<span style=”color:rgb(0,204,255);”>多糖類</span>
でんぶん(ブドウ糖+ブドウ糖)・・・アミロース、アミロペクチン
セルロース(ブドウ糖×ブドウ糖)・・・ナタデココ、綿(不溶性で、ブドウ糖が何百・何千と連なったもの)
フルクタン(果糖×果糖)(イヌリン、レバン)・・・キクイモ、大麦、小麦、リーキ、ワケギ、サヤ豆、アスパラガス
フラクトオリゴ糖(果糖+ブドウ糖)・・・ヤーコン
ガラクトオリゴ糖
マンナンオリゴ糖
ペクチン(粘液多糖類、水溶性)
デキストリン
グルカン
グルコサミン(キチン質)
グリコーゲン
ヒアルロン酸
グルコマンナン

でんぷんは水には溶けない性質をもっていて、米、小麦、豆類などの主成分です。

 

人工甘味料

砂糖の代替え品として、さまざまな甘味料が作りだされています。
甘味料は、糖質系甘味料と非糖質系甘味料の2種類に分けられます。また糖質系甘味料は、砂糖、でんぷん由来の糖、糖アルコール、その他の糖に分けられ、非糖質系甘味料は、天然甘味料と合成甘味料に分けられます。

でんぷん由来の糖(糖質系)
ブドウ糖、果糖、麦芽糖

糖アルコール(糖質系)
マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、トレハロース

天然甘味料(非糖質系)
ステビア、羅漢果
植物の葉や果実に含まれている甘味成分を抽出した甘味料

合成甘味料(非糖質系)
アスパルテーム、スクラロース、サッカリン
科学合成によってつくられる甘味の高い甘味料。

本当にたくさんの糖の種類があります。また今ではどんな糖でも人工で合成できるようになったので、糖の種類は、無限にあるということですね。ただ、人工で作られたものは怖いもので、発癌性や毒性が認められて使用禁止になったズルチンやチクロといった人工甘味料もあります。

全ての糖において、どの種類をどれだけ摂るかによっても身体にとっての影響が変わってきます。

日本では、食物から摂るエネルギーの割合はたんぱく質15%、脂質20%、糖質65%程度が理想とよく言われますが、私が思うに最適な比率はその人によって違い、食べ物の質によっても変わってくると思っています。特に炭水化物はその摂る形態によっても量を減らした方が良い場合もあり、またその人の身体の状態や遺伝的要素によっても変わってくると思うのです。もちろんたんぱく質や脂質の質もしかりです。
現にカイロプラクティックのマフェトンが提唱する最適な比率は、たんぱく質30%、脂質30%、糖質40%です。またつい何年か前から糖質制限食という食べ方が効果をあげたりもしています。

それだけ糖質は大切なエネルギー源であると同時に、摂り方によって身体に様々な影響を及ぼす栄養なのです。

 

 

K.K.

 

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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘル
スケアです。
みなさんに知られているような筋肉骨格系の治療はもちろん、カイロの中の一つの学問
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スをチェックし、それに対する治療を行うことができます。
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