先日、交通事故に肩の痛みが発症した方(36歳女性)が来院されました。
今日はその患者さんについて。

 

 

肩を痛めると肩が丸まりバランスが崩れる

2週間前に自転車で交通事故にあい、肋骨を強打したことで、骨に異常はなかったものの肋骨の痛みはまだ少し残っており、また事故後から右肩が上がらないとのことでした。右肩をあげようとすると痛みと力の入らない感じがあり、怖いそうです。

 

この方の右肋骨部は少しだけ腫れており、打撲のような状態でした。また右肩に関しては肩をあげようとすると痛みと違和感があり、検査してみると肩関節の動きが通常よりゆるい状態にあることがわかりました。おそらく、肋骨を打ったときに肩・肘・手などを打ったのでしょう。脱臼まではいきませんが、肩関節周りの組織を少し損傷しており、肩関節は不安定な状態でした。

この場合、カイロプラクティックで出来ることは、肋骨部に関して直接は治療をせず、アイシングに留め、胸郭の動きをつけることで負担を減らすこと、そして肩に関しても関節を無理に動かさず、関節の組織が安定してくるまで、周りの筋肉のバランスを整え、肩になるべく負担を与えないよう考慮することでしょう。

肩の外傷の場合、肩をかばおうとする人間の身体の性質で肩が前方に行くことがほとんどです。その状態だと胸の筋肉が緊張状態に陥りやすく、肩に負担がかかり組織の回復が遅れてしまいます。このケースでも胸の筋肉(特に小胸筋)が過緊張を起こしており、腕を挙げる筋肉も弱化していました。

初診時~3回目の治療までは肩を固定させるテーピングと筋肉のバランスをとることで、負担をかけないようにすることに専念しました。そうすると徐々に肩の可動域があがってきました。全5回の治療で肩はスムーズに挙上できるようになり痛みもなくなりました。

 

 

今日のpoint

交通事故後の肩の痛みの原因は、「交通事故で肋骨部を強打したことで、肩の関節を損傷してしまったこと」でした〜。

こういった外傷による関節の不安定性においては、カイロプラクティックの関節を動かす治療は適応ではありません。このような場合、関節が安定する2~3週間(個人差あり)の間なるべく肩に負担のかからないよう保存的な治療を行っていきます。もちろん今回行った筋肉のバランスを考えた治療でも十分に痛みが軽減されますが、後は本人の回復力ですね。
この方もいまでは特に問題なく、飲食業を営んでいるそうです。

 

 

K.K.

 

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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘル
スケアです。
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スをチェックし、それに対する治療を行うことができます。
アメリカではまさしくプライマリーケアとして認められ、準医師として統合医療の一翼
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