今日は、前回紹介した胸の筋肉が緊張して手のシビレが出る「胸郭出口症候群」で、来院したクライアントさんのお話をしましょう。
胸の筋肉が緊張したのは、思ってもみないことだったのです。

 

前回の「胸郭出口症候群」の記事はこちら↓

 
 
 
 
 

胸の筋肉の緊張は神経だけでなく血管も圧迫する!?

 
 

この方は、20代女性で主婦の方。
もちろんデスクワークではないので、デスクワーク特有の猫背の姿勢による胸の筋肉過緊張ではありませんでした。
ここ最近、たまに腕の重たい感じと手の小指側にシビレがあるということでした。
また仕事を始めてからしっかり眠れず、結婚してから仕事はやめたものの、不眠は続いているということ。その他、頭痛やたまに起こるめまい、冷え症など身体の不調もありました。

まさに若い女性にありがちな悩みです。

 

 

さて、まず右手に関して検査をしてみると、筋力は入りましたが、右手の感覚が鈍い感じがありました。
また右肩が前方に出ているような姿勢をしており、胸の筋肉が過緊張を起こしていたので、これは!と思い、胸の筋肉をストレッチするように、腕を後ろ上方に持っていくと、案の定脈拍の減少がみられました。

胸の筋肉が緊張して、圧迫するのは神経だけでなく血管に対しても起こるなので、脈拍の減少や弱さはよくみられることです。
こういう方はシビレのほかに手に冷えを感じると思います。

 

 

その他には、骨盤の捻れや副腎機能低下、頭蓋骨の問題など身体の不調と関わるような所見が得られました。

 
 
 
 
 

肩を丸めて寝ていたのが原因

 
 

もうみなさんもおわかりだと思いますが、右手のシビレは、右の胸の筋肉(小胸筋)を縮めていたことによって下を通る神経・血管を圧迫してしまったことによるものでした(小胸筋症候群)。
この場合は肩の関節に関わるところや背中の関節などを施術して、まず肩が丸まるような姿勢を改善していくこと、そして縮まってしまった胸の筋肉をしっかり緩めることが必要です。頚部の神経からの問題よりは比較的改善が早いですが、毎日の姿勢など生活習慣から起こることが多いので、そこらへんの改善も必要でしょう。

 

 

この方の場合は、そういう生活習慣がないか聞いてみると、なんと寝るときに右を下にして身体を丸めて寝ていたことが原因となっていました!こういうこともあるのです。

その他にもパソコンを使った作業、右手を多く使う単純作業など、日々の習慣によるところが多い症状です。よく肩を丸めて長時間作業するような人は要チェックですね。

 
 
 
 
 

女性の貧血は、血流不足により筋肉を硬くする!?

 
 

そしてこのケースでは、ポイントがもう一つ。

 

それは若い女性にありがちな不眠や冷え、頭痛、めまいがあったこと。これは低血糖症や貧血の状態でよくみられる症状です。
食事のことを聞いてみると、食欲がなく、なんと1日1食しかとっていないようなのです。
これは困りましたね。これでは、血流に必要な栄養がまったくと言って良いほど不足している状態です。
またこのことによって眠っている時に血流不足や低血糖の状態が起こり、筋肉を過緊張する一つの要素になったと言っても過言ではないでしょう。

なによりもたんぱく質や鉄分、ビタミンB群などの栄養素が足りないので、やはりお肉、お魚、大豆製品などしっかりたんぱく質を摂ってもらうような食事と必要なサプリメントについてアドバイスさせていただきました。
1日1食の状態は、本当に危険です。この先の出産や子育ても含め、この状態を早く改善していくことが大切です。

少しずつでも食事の回数を増やしていきましょう!というお話をして、なるべく食事の間隔も空けないようにしてもらいました。

 

 

もちろんカイロプラクティックケアでも骨盤や頭蓋骨、また副腎機能アップの施術も含め、全身的なアプローチを行いました。
その後、徐々にですが、すべての症状が改善に向かっています。

 
 
 
 
 

今日のpoint

 
 

この方の手のシビレの問題は「眠っている時に肩を丸めて胸の筋肉を縮めてしまっていたことと、栄養不足による貧血状態が筋肉に虚血状態を作り出したこと」でした~。

 

この問題は、いわゆる腕に向かう神経・血管を首~胸の辺りで圧迫してしまうような「胸郭出口症候群」と言われるものです。その中でも胸の筋肉が関わる「小胸筋症候群」は臨床でも多くみられるものです。
とくに女性の方に多いので、肩こりも含め血流の改善や姿勢は重要なポイントですね^^。

 

 

Information

 

Written by

小菅一憲

Bachelor of Applied Science
Bachelor of Chiropractic Science
AK Practitioner

国際基準のカイロプラクター
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健康栄養指導士
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Thank you for reading to the end.