今日はこの難しい名前「胸郭出口症候群」についてお話していきます^^。

これはデスクワークの方によくみられる症状で、あまり知られていないかもしれませんが、けっこう頻繁に起こる問題でもあります。

 

胸郭出口とは?

胸郭出口とは、胸郭(胸まわり)の上の方~脇の下にかけての空間のことで、ここには腕に向かうたくさんの神経の束(腕神経叢)と鎖骨下動脈・静脈などが流れています。この胸郭出口において、なんらかの原因で神経や血管を圧迫してしまうと、さまざまな障害を生じるのですが、それを「胸郭出口症候群」と言っています。

 

さて、この胸郭出口で問題を起こしやすい場所が3つあり、それごとに名前もついています。

 

1.斜角筋症候群(斜角筋間間隙の問題)

 

首から出た神経は、鎖骨の上の辺りを通ります。ここは、斜角筋という首の前面にある筋肉と第一肋骨に囲まれている部分で「斜角筋間間隙」と呼ばれ、斜角筋が過緊張を起こし、下を通る神経・血管を圧迫してしまうことがあります。
これを「斜角筋症候群」と呼びます。

よく首を前に突き出した姿勢をしている方は要注意ですよ~。
症状としては、手の薬指や小指側にシビレが出ることが多いです。

 

2.肋鎖症候群(肋鎖間隙の問題)

 

腕にいく神経の束(腕神経叢)と血管は、斜角筋間間隙を通りぬけると次に鎖骨の下を通るのですが、この部分がかなり狭い空間で肋鎖間隙と言っています。そしてここで問題が起きることを「肋鎖症候群」と呼びます。

大抵、この空間は男性より女性の方が狭いので、ここで圧迫されるケースは女性の方が多いと言えるでしょう。
よく聞かれるのは、重いリュックサックを背負っていて、この部分を圧迫してしまい、シビレが出現してきたケースなどでしょうか。

 

3.小胸筋症候群(小胸筋下間隙の問題)

 

腕神経叢と血管は、鎖骨の下をくぐり抜けると、今度は胸の筋肉の下の隙間を通って行きます。胸の筋肉が付着している烏口突起と呼ばれる突起の下は、とくに狭い空間になっていて、ここで圧迫されるケースが多くみられます。

ここでの圧迫はまさに猫背の人に良く見られます。日々のデスクワーク時の悪姿勢や肩を丸めて寝る状態など、胸の筋肉を過緊張させてしまうことが多いと、下を通る神経・血管を圧迫してしまうのです。

小胸筋症候群の人は、腕を上に上げて胸を張るように手を後ろに持っていくと、神経が引っ張られてシビレが強くなるので、電車のつり革に手をかけているとシビレが出てきたというのもよくある話ですね。

小胸筋症候群は、私自身も臨床でよく見る症状です^^。

 

 

胸郭出口症候群はどんな症状が出るの?

このように首の筋肉や胸の筋肉の過緊張によって、下を通る神経・血管を圧迫してしまう胸郭出口症候群。
中にはかなり頻度は少ないとは言え、子供の頃から頚椎の一番下の骨から肋骨状の突起ができて(頚肋)、それが原因になっているケースもあります。

 

さて、これらの「胸郭出口症候群」。

どんな症状が出るのでしょう?

 

ほとんどのケースで手・腕のしびれや痛みがあると言えます。また手指の冷感を感じる人も多いでしょう。
これは腕にまでいく神経と血管を圧迫してしまうということからです。

ただ、問題は筋肉の緊張であることがほとんどなので、首の神経圧迫やヘルニアよりは、比較的改善が早いと言えます。

 

また職業柄、肩を丸めたり、首を前に突き出すような方に多いので、そういった日々の姿勢や作業の仕方も変えていく必要があるでしょう。
職業では、たとえば組み立て作業や、パソコンを使った仕事についている人、その他、自動車事故や転倒などの事故の外傷後に起こるケースもあります。

 

カイロプラクティックでは、胸郭出口症候群を検査する方法があるので、それを使ってまず判断していきます。
筋肉の緊張を取り除くことはもちろん、その筋肉が付着している関節への治療も出来るため、かなり効果を出せる症状とも言えます。

心当たりがありそうな人は、是非一度カイロプラクティックを訪ねてみてくださいね!

 

 

K.K.

 

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カイロプラクティックは、薬は使わず手だけで身体の治療をするアメリカ生まれのヘル
スケアです。
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