今日は、足の痛み(しびれ)を訴えて来院された30代男性の方を紹介します。症状は、2〜3か月前から左足に鈍痛があり、ここ最近ひどくなってきたということで、痛みは腿や裏側、ふくらはぎなど、全体的に痛いようでした。

この方の足の痛みは、少し複雑な原因から起こっているものでした。
さて行ってみましょう。

 

 

 

恥骨や股関節に問題がこんなに痛みを!?

まずは神経的な問題がないかのチェックを行いました。足の挙上15度くらいで痛みが発生しましたが、顕著な神経症状は見られませんでした。ただ足を伸ばしたり(腿裏のストレッチのポジション)、少し内側へ捻ることで痛みが増強した。

これは、梨状筋(お尻の奥の筋肉)が緊張し、坐骨神経を圧迫している症状とも似ていましたが、もっと調べていくと左の股関節の動きがひどく悪く、上げる動作、内側へ捻る動作で痛みが伴うとともに恥骨結合(骨盤の前側の結合部)に問題があることがわかったのです。

恥骨結合の捻れは、股関節の動きを悪くする場合が少なくありません。このケースでは、そのことによる左足全体の筋肉の機能低下が顕著でした。また股関節の動きが悪くなると先に述べた梨状筋の緊張も作りだすので、梨状筋症候群(足の背面の痛み・シビレを伴う症状)も併発している可能性がありました。

治療は、まず一番の原因となっている恥骨結合の捻れを取り除くことから行いました。ブロックを使い恥骨の捻れを矯正した上で、股関節を回しながら動きをつけていきます。この治療で大分足があがるようになりました。また股関節の動き自体にも問題がありそうだったので、十分に動きをつけ、梨状筋その他の足の筋肉(内転筋、外転筋、下腿の筋肉)の筋繊維の硬くなっている部分については筋機能が果たせるよう、筋繊維に血流を戻すような治療を行いました。治療後大分足が上がるようになり、左足全体の痛みもかなり軽減したようです。

2回目来院したときには、足のひどい痛みはほぼなくなっており、時々感じる股関節、足の外側の痛みなどがまだ残っているとのことでした。その痛みも3〜4回で完全に取れました。ただまだ股関節の動きは右と比べると悪いので、続けて通って頂いています。

 

 

今日のpoint

足の痛みの原因は、「恥骨の機能障害により、股関節の動き、筋肉の働きが悪くなって足に負担をかけたこと」でした~。

足の痛み・シビレには様々な原因があります。お医者さんに行くと椎間板ヘルニアや坐骨神経痛と言われることが多いですが、その他にもレントゲンではわからない、腰椎・骨盤の関節の異常、股関節の問題、恥骨の捻れ、お尻や足の筋肉の問題で、足の痛みやシビレが引き起こされている場合も非常に多いです。この方の場合、痛みが出てから、2〜3か月もたってしまっていたので、大分痛みもひどくなり、股関節も固まってしまっていました。

痛みや違和感を感じた時が、身体の危険信号です。普段と違う感じがしたら、なるべく早めに専門家に診てもらいましょう。早めの対処が早い回復を促してくれると思います。

 

 

K.K.

 

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